
明日(8月9日)に横浜シネマリンで一回のみのフィルム上映がある『ちびまる子ちゃん 私の好きな歌』の解説記事をCINEMOREに寄稿しました。
もうずいぶん前から「なかなか観られない幻の傑作」として伝説化していて、ごくたまに行われるフィルム上映もチケット売り切れで入れなかったりして、ようやく今年のGWに観ることが叶った。確かにめくるめく音楽シーンがいちいち素晴らしく、伝説になるのも納得……なんですが、もっともっと複雑というか、いろんな角度で感心もすれば考えさせられもする一筋縄ではいかない映画でした。
そこで、音楽シーンだけじゃない部分に注目しつつ、視点の異なる2つの記事になりました。とはいえどちらも芯の部分では繋がっているように思います。特に5000字くらいある後編は「自分たち世代の中に棲んでいる昭和」について考えるとても貴重な機会になりました。レビューや批評というより村山個人が必死に考え込んだ、という体裁ですが、ご興味もっていただけるととても嬉しいです。
ただ問題なのが、肝心の作品を観る手立てが非常に少ないこと。とりあえず当座は渋谷のTSUTAYAでVHSレンタルか、明日の横浜シネマリンの上映かの二択しかなさそう。さくらももこが描き下ろした漫画版なら簡単に入手できると思います。
・アニメ表現の豊かさについて書いた前編(2000字くらい)
・戦争や女性の抑圧についてあれこれ考えた後編(5000字くらい)
『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』
1992年/日本
原作、脚本:さくらももこ 監督:芝山努、須田裕美子
出演:TARAKO、高橋由美子

