【劇場パンフレット】『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

邦題は『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』だけど、ファンには原題を訳した『ドン・キホーテを殺した男』として知られ、幾度となく頓挫してドキュメンタリー映画になったくらいの呪われた企画。ギリアムが執念で実現にこぎつけたわけですが、長年にわたる紆余曲折や本人の浮沈によってアップデートされた、まさにギリアムのキャリアを総括するような作品になっていた。

10代の時にギリアムの『未来世紀ブラジル』(1985)にぞっこん夢中になり、映画ライターになって取材する機会までもらえてなんて幸運なのかと感謝するばかりですが、もしかしたら御年81歳のギリアムにとって最後の映画になるかも知れない『ドン・キホーテを殺した男』のパンフにコラムを書かせてもらえてライター冥利に付きる。

と、思っていたら、なんとギリアム初の単独監督作『ジャバーウォッキー』日本初公開のパンフにも寄稿の依頼をいただいた。ギリアムのキャリアの節目に書かせてもらって本当に果報者です。

『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』
The Man Who Killed Don Quixote/2018年/英・スペイン・仏・ポルトガル・ベルギー
日本公開2020年1月24日
監督:テリー・ギリアム
出演:ジョナサン・プライス、アダム・ドライバー、オルガ・キュリレンコほか